幻想即興曲

ショパンの作ったピアノ曲には多くの人の心を惹きつける魅力があります。ショパンは1810年フランス人の父とポーランド貴族の母との間に生れ、39年間の短い人生のほとんどをピアノ音楽のために捧げました。4歳のころからピアノに親しみ、8歳で独奏会を開くほどの天才ぶりをみせましたが、他の作曲家と違っていたのは、作品のほとんどすべてピアノ曲でした。しかもピアノの詩人といわれるようにショパンほどピアノの魅力を引き出した作曲家はいません。それだけにショパンの作品はピアノで演奏しなければ美しさが失われ、バイオリンや管弦楽で演奏される場合もなくはないのですが、どうしても面白みが薄れてしまいます。ショパンはポーランドのワルシャワ音楽院で学んだ後にパリに出てリストやメンデルスゾーンと親しくなり、貴族社会の洗練された雰囲気の中で生活するようになります。よって作品にはポーランドの民族色を基礎にパリのサロン的な華麗さが加味されたことになりますが、一般的にはサロン的雰囲気が強調されて優雅に軽快に演奏されるこが多い。しかしポーランドの野性味、弾性的な重圧さ表現しなければと力強い演奏をするアーチストもいます。幻想即興曲はそんなショパンがパリに出てから女流作家のジョルジュ・サンドとの恋に破局を迎えるまでの、充実した多くの作品を残した時代の作曲で、最もポピュラーな曲の1つです。ショパン自身はこの曲があまり甘いので好きになれずに、生前発見されずに死後発見され、友人に出版されたそうです。もちろんこの曲以外にも美しいメロディの曲はピアノ協奏曲、夜想曲、前奏曲、練習曲、ワルツ、マズルカ、ポロネーズなど、ニックネームのついた有名な曲だけでも無数にあります。

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