古典派

バロック時代のあと、交響曲の父といわれたハイドン、そしてモーツァルト、ベートーベンの時代が古典派です。交響曲はオペラから独立したものです。オペラには幕開き前に演奏する序曲があって、これは遅れてくる聴衆のため、または聴衆の騒ぎを鎮めるためにオペラとは無関係に演奏されていたのですが、やがて独立して交響曲、室内楽などの器楽曲の形ができ上がって行きました。ハイドンはこの交響曲に骨組みをつくり、モーツァルトとベートーベンはハイドンのつくり上げた形式にさらに個性的な内容を加えて行ったのです。これらの作曲家や演奏家の生活の環境にもこの時代には大きな変化がありました。それまでの音楽は貴族、教会などの儀式や祭典のために演奏されてきましたが、音楽を聴くチャンスのなかった市民が集まって演奏会を楽しむようになり、それが興行として成り立つようになりました。そうなると、登場してくるのが出版社です。音楽が一般に公開されるとなれば、1回だけの演奏だけでなく楽譜に印刷して多くの場所で何回でも演奏できることになります。作曲家も出版社に持ち込めば買ってくれます。この時代の音楽はもちろんハイドン、モーツァルト、ベートーベンの3人だけで進められたわけではなく、ボッケリーニ、ロッシーニ、ディッタースドルフといった音楽家もいましたが、やはり3人がほとんどを代表していたと見ることができます。しかもそれぞれが異なった個性を持っていた事が興味深く、ハイドンは勤勉型でその作品には安定した形式と健康さがあり、モーツァルトは天才型でその多作は驚くばかりです。さらにその作品は歌曲に器楽にオペラにと多彩を極めました。ベートーベンはいうまでもなく努力型でその作品には激しい情熱と苦悩と闘いながら精神的な深みを追求する思索がありました。
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