音楽文化

現在は大ヒツト曲の生れ難い時代といわれています。毎年何曲かのヒット曲は生れていますが、かっての歌謡曲や演歌の大ヒットのように世相をあらわし、誰もが知っている曲というものが生まれなくなっています。その大きな理由としては大衆音楽文化の多様化があげられます。これまでは日本ではどのような形態の音楽であれ流行するもののみが音楽産業のほとんどを担ってきましたが、情報が氾濫し若者のみならず国民の音楽嗜好が多様化した現代においては、様々なジャンルがそれぞれのマーケットを形成し、分担して音楽産業を支えています。毎年生まれるヒット曲も現在では最もCD購買意欲を持った若者中心の流行でしかありません。テレビの音楽番組もめっきりと減ってしまい、一時期華やかだったヒットチャート番組も姿を消してしまいました。マーケットが細分化されたため、流行歌のリサイクルも短くなり、世の中に広く深く浸透するロングセラーも少なくなってしまいました。これでは幅広い層に愛される曲が生まれてこないのも無理はありません。それでも最大のマーケットを持つ流行歌というものも存在しているので、レコード会社はラジオや有線放送のほか、ドラマの主題歌、CMなどによりヒット曲を生み出そうと試行錯誤しています。このような現状の流行歌を近年支えてきたのがカラオケ文化です。テレビではあまり耳にしない曲も、カラオケには無数に散らばっています。しかし膨大な曲数を誇る通信カラオケにより、ここにも多様化の波が押し寄せつつあります。音楽鑑賞の楽しみが広がったことは喜ばしいのですが、かつてのような世代を越えた流行歌を懐かしく思う方も多いようです。

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